2016年のアートコレクション振り返り

【ノマド研究所5期会員募集のお知らせ】人生は短いです。あーやりたい事があるのに、何か思い切って一歩を踏み出せない自分にいらいらする、もっと自由に生き見たいのに。ノマド研は、ノマド的な生き方を志向するひと、ノマド的な生き方を実践するひとのネットワークです。400名以上の価値観のちかいメンバーと一緒に語らいましょう。⇒ご案内

さて、毎年恒例の記事になっています、今年のコレクションの振り返りをしてみます。

2016年は、新たに17点がコレクションに追加されました。技法による内訳は以下のとおりです。

  • 写真 6点(うち4枚組が1点、64枚組が1点を含む)
  • ビデオ 4点
  • 立体 2点
  • ペインティング 1点
  • ドローイング 3点
  • 書 1点

です。再び若手の作家にフォーカスし、ビデオ作品や立体作品などを中心に購入しましたのが特徴です。とりわけ、山田周平さんの代表作となるであろう写真64点組を購入しました。海外の作家もフェアなどでぼちぼち買っています。

コレクションした作家は、下記になります。

Zoncy、丹羽良徳、山田周平、毛利悠子、西村雄輔、糸川ゆりえ、後藤靖香、寬雲(Kuan Yun)、潘逸舟(Ishu Han)

画像付きで紹介します。
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2015年のアートコレクションを振り返って

【ノマド研究所5期会員募集のお知らせ】人生は短いです。あーやりたい事があるのに、何か思い切って一歩を踏み出せない自分にいらいらする、もっと自由に生き見たいのに。ノマド研は、ノマド的な生き方を志向するひと、ノマド的な生き方を実践するひとのネットワークです。400名以上の価値観のちかいメンバーと一緒に語らいましょう。⇒ご案内

2015年のコレクションを振り返って。

年が明けてしまいましたが、毎年楽しみにされていらっしゃる方のために、今年も、コレクションしたアート作品を公開します。

今年は、14点がコレクションに加わりました。

内訳は、

映像1、ペインティング2,写真2、プリント・版画4、ミックスメディア1、立体4です。

今年は、ほとんど日本にいなかったこともあり、あんまり展覧会が見れておりません。そのため、海外フェア、オークションの他、口コミベースでお勧めいただいた作家を中心にみてました。

すこしスローダウンしまして、ぼちぼち集めたというかんじです。

また、ベトナムの家に展示するにあたり、紙のものや写真はちょっと湿気でやられてしまうので、雨季にもカビないものが重宝されました結果、立体や映像モノが増えております。住むところ変われば、買うものもかわるんだなぁと実感。

 下記、コレクションした作家です。

Chim↑pom、西村雄輔、金光男、Christian Holstad、榎倉康二、小沢剛、JR、Bryan Dooby、佐藤玲、河田展子、Joji Shimamoto

画像付きで以下紹介します。

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Chim↑Pom

気合い百連発

これは代表作なので買っておけというアドバイスを頂き、購入しましたが満足。

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西村雄輔

“対話するためにV”

蜂蜜、ガラス、鉄 Honey, glass, iron

3331のアートフェアにて、コレクタープライズ選定と共に購入。画像しかなかったので選ぶのに迷いましたが、太いコンセプトを感じた西村さんにプライズ。

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 金光男

” row – kanaami #14″

paraffin wax, screen printing, burner, panel

45×60.6cm

熱狂的なキム押しの島林さんのおすすめにより、1つ買ってみることとしました。クールな作品で、お値段も安くて大変よい買い物でした。

無題

 Christian Holstad

“Read’ Em and Weep #2”

mixied media (Vintage Monroe Wall Paper, Wood, Tacks, Caulk, Hair)

213 x 302.2 cm

オークションにて。馬鹿デカイ。カッコいい。

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 Bryan Dooby

“The last self help book”

Plastic containers, water,  effervescent vitamin D, underwater halogen lamp, transformer, automatic timber, Dimensions variable

この作品はマジでカッコいい。リゾートホテルに作品を持ち込んで展示してみました(写真)。アートと共に過ごす夏の休暇は素晴らしかったです。

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JR

Woman are Heros
In Kibera Slam, train passage 1

8 colors lithograph printed on Marinoni machine

103 x 70 cm

なんか昔、日本でみて、ほし~なと思っていたのですが、香港いったとき手に入れました。とことん隅々までカッコいいです。

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榎倉康二

予兆 床・手(P.W.-No.51) (1974)

ゼラチンシルバープリント

まさかの榎倉康二の写真。貴重な一枚を譲っていただきました。

河田展子 “resonator 5531B4” 2015

metal, glass

dimension variable

河田さんの作品は2つめ。クールなんだけど、どこか優しい感じがあって、素敵な空間を演出してくれます。

以上、2015年のコレクションでした。

来年ですが、最近若い作家がたくさんいいのがあるのに追いきれてません。新しいギャラリーもたくさんできているようですがフォローしきれておらず。ちょくちょく訪れてみて、若い人中心に買ってみようと思っています。

あとベトナムの家は展示スペースがデカイので、「大きな立体モノ」「インスタレーション」が来年の狙い目です。大きな奴を狙ってます。

2014年アートコレクションの総括

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毎年恒例のアートコレクションの総括です。

2014年に新しく tyk collection に加わった作品を紹介します。

今年の購入作品は、11作家、28点。内訳は、次のとおりです。

版画 8点
紙・ドローイング・コラージュ 12点
立体 1点
ペインティング 4点
写真 3点

昨年までとガラリと傾向がかわりました。昨年はペインティングが多かったのですが、今年は紙の作品が大幅に多くなりました。大作というより、小型の良質なものを少しづつ集めた結果です。

また、ベトナムに引っ越してしまった関係もあり、あまり新作を見れていません。そのため、実績のある作家のものをオークションやプライベートオファーなどで集めるのが主体となりました。海外アートフェアには殆ど出席したので、トレンドは理解できています。

コレクションの主軸は2013年から続いて「もの派」およびその周辺の作家です。菅木志雄、榎倉康二を主軸にしています。菅木志雄については、ひと通りのコレクションが完成しました。よい作品ばかり買えたと思います。値段が高騰する直前だったので、今後はこれ以上のものは買えないと思います。ラッキーでした。

また、グラフィティの作品を初めて買いました。この分野はまだまだ未知なことが多いですが、たいへん興味深く、今後も知見を深めていきたいです。

コレクション作家(コレクション順)

関根伸夫
原口典之
菅木志雄
榎倉康二
RYCA
栗田紘一郎
長井朋子
松陰浩之
小西紀行
風能奈々
ユアサエボシ
Andy Warhol (after)

以下、主要なものを紹介します。

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小西紀行 無題
紙にオイルで書いたものですが、小品ながら迫力のある作品。初めて小西さんを買いました。素晴らしい作家です

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キャンバスにスクリーンプリント。蛍光塗料でプリントされており、夜に光ります。10点ならんでいるやつのうち、色味のちがう2点を購入しました。並べて飾るとかっこいいです。

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長井朋子 しだれざくら 2008
アクリル、油、キャンバス 130 x 162 cm

最初期の作品で、本当に素晴らしい。そして、毎年書いているという枝垂れ桜シリーズの第一号とのこと。オークションで買いましたが、出品していただいた方に感謝。

 

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風能奈々 地価の湿度と紙の手触り

紙に木炭です。風能さんは最初の個展以来のコレクション。風能さんのダークで深い世界が木炭によって夢の記憶を再現したように描かれます。100点ほどあるものをすべて見せてもらい、この1点を選びました。ギャラリーのかた全部見せていただくのにお付き合いいただきありがとうございます。

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菅木志雄 無題

1979年のドローイングで、黒い方眼紙を黒いインクで塗りつぶしており、模様のように見える部分が元々の紙です。写真ではマテリアルな感じがわかりにくいとおもいますが、本物は実に素晴らしい。パーフェクトな作品と思います。写真の他に3点あり、計4点のセットで購入しました。

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 菅木志雄 樹下草怨シリーズ

2008年に、書籍とセットでつくられたもので、100点あるようです。木のボードに、ピンを留めて作ってある実に菅さんらしい作品です。写真をみた第一印象は何だこりゃチープな・・とおもいましたが、実物をみると、なんと実に素晴らしい作品でした。部屋の小さな壁にちょっと飾っておくのにこれほどかっこよくておしゃれなものは無いでしょう。

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榎倉康二 干渉 (上)、無題 (下)

いずれも版画(ed.20)ですが、シルクスクリーンに、油を刷っていて、実際に油を散らしたように見えます。にじみかたも、それぞれごとに違い、作品のコンセプトにつながっています。

干渉のほうは、大きなキャンバスでも同様の作品がつくられており、その小型版といえましょう。横100cmほどある作品で、版画でこれほど大きい物は珍しい。稀有な作品とおもいます。 干渉シリーズは何点か存在するようで、合計4点を買いました。

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榎倉康二 Drawing B-22

最後に、2014年最大の買い物で、もっとも重要な作品を書いておきます。榎倉康二の巨大なドローイングで、紙に廃油をしみこませ(左側)、右側はパステルで書かれています。緊張感に溢れ、見る人を圧倒させる傑作です。

幅2mの大作で、このシリーズのなかでは最大とのこと。榎倉康二は、オリジナル作品がほとんど流通しておらず、いままで版画しか手に入ってませんでした。最初のオリジナル作品が、この稀有の大作となったことは夢のような出来事です。

振り返ってみると、2014年は、それほど活発には活動していなかったものの、コレクションの充実度合いという意味で言えば、中核の中核になりうるような最高の作品をいくつか手に入れることができました。

作品探しや、情報提供にご協力いただきました、オークションハウス、ディーラー、ギャラリーのそれぞれのご担当者様に感謝いたします。購入した作品は大切にし、いずれまとまった形でお見せ出来るようにしたく思っております。

さて、2015年ですが、いまのところコレクションの方針は未定です。ここ数年あつめてきたもの派の作品がもう集めるのは限界に達してきているので(値段が上がっているため)、2015年は、再び若手作家の作品を広く集めることを考えています。

大石コレクション収蔵作品が旅屋おかえりの表紙に採用(長井朋子)

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原田マハさんの「旅屋おかえり」という小説が、このたび文庫に収録されるようです。

そして、その表紙に、大石コレクションの収蔵作品が採用されたとのこと。長井朋子さんご本人よりご連絡&この画像をおくっていただきました。

なんとも嬉しいです。

原画に忠実になるよう、何度も何度も色校正をしたようです。

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原画の全貌はこちらです。真ん中の部分が使われています。

この作品は、昨年のシンガポールでの個展でコレクションしました。もっている長井朋子さんの作品のなかで最大の作品です。

<作品情報>

長井朋子 
「落ち葉色」 2012

キャンバスに油彩、グリッター
194.5 cm x 259.0 cm

2013年のアートコレクション総括

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毎年好例のアートコレクション報告。今年も、もう買うものは無いと思いますので、すこし早いですがご報告いたします。

今年は、全部で、大小あわせて19点。技法別にいうと、ペインティング2点、インスタレーション2点、コラージュ2点、立体3点、ドローイング4点、版画が6点です。

2013年は、ベトナムに引っ越してしまったということもあり、展覧会を見る機会がだいぶ減ってしまいました。シンガポール、香港、台北とアートフェアは欠かさずいって情報のキャッチアップに努めましたが、以前にくらべ活動は落ち着いたという感じです。

新しい展覧会を見る機会があまりないこともあって、今年は方針を変えて、評価の定まった作家の作品をあつめることになりました。

<2013年のコレクション作品>(購入順)

長井朋子
菅木志雄
関根伸夫
河田展子
榎倉康二
吉田克朗

って・・www

1人を覗いてモノ派じゃんか。ってそうです。すいません。だって、展覧会で現物を見て回れないので、オークションとか、セカンダリとかからばっかり買ってたんで、しかたないんです。

いままでの私のコレクションを振り返ってみると、2000年以降の若手の作家が中心でした。もちろんそう意図して買っていたわけですが、今後コレクションを作っていくにあたって、評価のさだまった70年台、80年台の作品も加えて置く必要があるとおもいました。

すでに具体などの価格は海の向こうにいってしまっていますが、もの派の作品は、良い作品が、なんとかなる価格で手にはいりそうだった、というのもよかったです。

それに、当時のムーブメントをしらない私にとっては、もの派もすんなりと受け入れられたのです。もの派の良い作品は、とてもかっこ良く、長い間鑑賞しても耐えられるような普遍性があります。そして、近年の再評価で、作品の価値も高まっているということで、タイミング的にも良いのではないかと思いました。

なかでも、比較的入手しやすく、作品数も多い、菅木志雄さんの作品をメインに集めました。また、菅さんは一貫してもの派テイストの作品をつくっており、70年台以降の作品も手に入りやすいということがありました。インスタレーション、立体、ドローイングと、非常に素晴らしい作品をいくつか集めることができ、とても満足しています。

関根伸夫さんに関しては、当時の作品と近年の作品があまりにかけ離れているので、昔の作品を集めようとすると、なかなか難しい。結局ドローイングを数枚手に入れました。

榎倉康二さんについては、すでにお亡くなりになっており、作品の入手が難しく、版画を手に入れたのみです。ひきつづき、時間をかけて集めていこうと考えています。

小清水漸さんは、アート香港でブースをみましたが、価格が天井を突き抜けてしまっていたので集めるのは断念しました。

もの派以外では、河田展子さんのインスタレーションを購入しました。これはいまベトナムの家に展示しているのですが、非常にクールで、部屋に完璧にマッチしています。展示風景をアップしましたので御覧ください。なお、この作品も、もの派テイストです。河田さんはもの派の影響をうけているのだといいます。

来年の方針ですが、再び若手に焦点を当てるつもりです。せっかくベトナムにすんでいるので、ベトナムや東南アジアの作家もふくめ、なるべく広くあつめていく方針です。

落ち葉色、2012、oil, glitter on canvas、 194.5 x 259 cm © Tomoko Nagai

 

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<Untitled>  2013  
Nobuko Kawata
installation  mixed media , dimension valuable

 

Sekine-project-b.jpg を表示しています

Project 1979  
関根伸夫 
紙、鉛筆、水彩  47 x 38.2cm

 

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相の中75 1975
菅木志雄  
コラージュ 39 x 54.3cm

 

海縁

海縁
1991 
菅木志雄 
ペンキ、木、鉄  60 x 53 cm

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作品 1990
榎倉康二   
紙、廃油、シルクスクリーン 50 x 58 cm

クールジャパンは「輸出」を目指すのではなく、世界のサブカル人材を呼び込む「ハブ」を目指すべき

【ノマド研究所5期会員募集のお知らせ】人生は短いです。あーやりたい事があるのに、何か思い切って一歩を踏み出せない自分にいらいらする、もっと自由に生き見たいのに。ノマド研は、ノマド的な生き方を志向するひと、ノマド的な生き方を実践するひとのネットワークです。400名以上の価値観のちかいメンバーと一緒に語らいましょう。⇒ご案内

 クールジャパン戦略があまりにお寒いので、なぜ寒いのか指摘しておこう。

日本製スイーツ、世界へ クールジャパンの柱

たとえばこれ。日本のスイーツを海外に売り込もうとしている。

日本のスイーツを「日本のスイーツは基本に忠実でいながら海外よりも創意工夫もされている。手先が器用でまじめな日本人の精神を表現するにもぴたりと合う」だそう。

そのために、「日本全国のパティシエらが一堂に会し、職人の技を披露するフェスティバルを世界各国で開く」、らしい。

海外で、日本人による日本の技のコンテストのデモンストレーションですか・・・

完全に、物を海外に売りに行くという前時代の発想になってしまっている。

海外に物を売りにいくのではなく、これからの時代の文化の発展は、ハブ戦略です。

世界から、その文化に関して関心のある、人材や、研究者、マーケット、投資家、お金をすべて、もってきて、集積しないといけません。

わかりやすく言えば、ハリウッドです。あそこには、映画ということにかんして、世界中から一番の才能があつまります。俳優しかり、脚本家、監督、美術、音楽、そして、お金と経営センスのもったひとびと。

才能とマーケットがつながり、集積され、ハリウッドは巨大な映画の中心地になっています。
ネットワーク外部性という言葉を知っていると思いますが、いちどこのように集積して便利になると、その場所(ハリウッド)に行ったほうが便利すぎるので、他の場所には人があつまらなくなります。

昔はパリやベルリンで映画を撮っていたかもしれませんが、現在はハリウッドです。ハリウッドなんてなにもなかった場所です。そこが成功できたのは、映画の才能と、お金を集積できたからです。

いまは、世界の国境がなくなってきていて、なにか一つの分野で、才能やお金が集積し始めると、その場所にどんどんと国境を超えて才能がやってきます。クリエイティブなひとは、国を移動して動きます。(クリエイティブクラス・ハイパーノマドといいます)

このように、クリエイティブなノマドの才能を集めて集積した都市が、文化を築いていくのです。

たとえば、現在の芸術の中心地はNYです。いまだに芸術の都はパリだと思っているひとがいますが、それは中世の話です。いまパリには芸術のあとかたもありません。
現在の世界の芸術の中心地は、圧倒的にNYです。アーティストの数、質、ギャラリーの数、アートの市場、取引の厚さ、どれをとっても、中心はNYなのです。

かつてNYには芸術はなにもありませんでしたが、ピカソやその他大物がアメリカに移住し、アメリカの芸術が発展し、そしてアメリカに世界一の富裕層が増え、NYに住み、彼らが莫大なマネーで芸術をパトロンすることで、アーティストがNYの市場めがけて世界中から集まってくるようになりました。ギャラリーも増え、芸術のインフラがNYに集中したのです。

アメリカ美術は独特でした。ポロックのアートしかり、ポップアートしかり。しかしこれをヨーロッパに対して、売り込みに行ったわけではありません。世界の中心地となったNYで、これらのアートを展開し、アートの中心にアメリカのアートを据えたのです。

日本のクールジャパンも同じようにしなければいけません。日本のアニメやゲームなどの文化に興味をよせる人は世界にもたくさんいます。

それらの才能が、あつまり、交流がうまれ、お金が生まれる中心地を、日本国内につくり、そこへヒト・モノ・カネを集積させることを目指すべきです。

秋葉原の機能をさらに発展させ、あそこに、ゲームやアニメの教育機関・大学・研究所、そしてビジネス・会社、そして、取引市場をつくる。あそこを世界のサブカルチャーの中心地にして、世界中から才能をよぶべきです。それが真のクールジャパン戦略です。

これをハブ戦略といいます。飛行場のハブと一緒です。

クールジャパンの戦略の間違いは、日本人がつくり、世界に売るという方針です。

違います。本当に世界的な文化になりたければ、世界の人がクールジャパン的なものを作って、研究し、ビジネスにしないといません。だから、世界から、日本に人をよぶのです。

日本側は、単に人を読んでもダメです。
たぶん日本の従来の発想のまま、ひとを呼ぶと、「クールジャパン文化を学んでもらう」になってしまいます。
ちがうんです、外国人にも、クールなやつはたくさんいます。クールジャパン的文化を理解し、それを発展できる才能がたくさんいます。ゲームや、アニメを作れる人材がたくさんいます。
彼らを、日本によんで、活躍してもらい、さらに発想の幅をひろげるのです。
クールジャパンを学んでもらうなんてとんでもない。彼らとコラボするのです。
当然、日本語だけではなく、英語も共通語にする。多言語での活動ができる拠点。交流の拠点。

もし、日本にクール・ジャパンのハブをつくらないとどうなってしまうか。
クールジャパン的なものはとても大きな市場なので、いずれ外国にとられます。ほんとです。
先日の、ちきりんさんのブログにもあったように、別の国がそれをはじめます。ニューヨーク大学がゲーム大学院を作って、日本の梅原さんを招聘して講演しているというのです。

そういうことが進むと、結果は明らかです。日本発の文化だったクールジャパンは、NYに(日本以外)の才能が集積してしまい、それが世界のデファクトになります。日本はガラパゴス化します。
そして、ガラパゴス化したあとに、グローバルスタンダードのクールジャパンに合わせるみたいな変な話になるでしょう。柔道と一緒です。

柔道は世界に輸出して普及はできましたが、柔道の中心はヨーロッパに行ってしまいました。いまは日本の柔道がガラパゴスです。

クールジャパンでも同じ間違いを犯してはいけません。

世界中から、クリエイティブな才能(ハイパーノマド)が国境を超えて、それぞれの分野の最適な場所に集まるという現象については、私の新刊を参照ください。現在の世の中の力学は、そういう世界中のクリエイティブな才能を、都市が奪い合うというシナリオです。
という話を、僕の本でもしつこく書いています。

ノマド化する時代 (ディスカヴァー・レボリューションズ)
大石哲之(@tyk97)
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これからの都市は、世界中の才能をあつめたところが生き残ります。NY、シリコンバレー、ニュージーランドでは映画の才能が集まってきています。

日本(東京)は、高度成長期に、そしてバブル崩壊のあとですら、世界の経済と文化の中心になるチャンスがなんどもありました。しかし、ことごとくそれを逃してきたのです。自国製品の輸出だけを考え、異なる人材や、文化や多様性を取り込もうとしなかった。外国人に都市を開らこうとしませんでした。

現在、香港・シンガポールに徐々に人は、集まってきています。それらの都市にはいまのところ、経済はありますが、文化はなにもありません。しかし、いずれ文化も集積するでしょう。そして、21世紀の勝者には、そのような活気のある都市になります。

 

2012年のアート・コレクション総括

【ノマド研究所5期会員募集のお知らせ】人生は短いです。あーやりたい事があるのに、何か思い切って一歩を踏み出せない自分にいらいらする、もっと自由に生き見たいのに。ノマド研は、ノマド的な生き方を志向するひと、ノマド的な生き方を実践するひとのネットワークです。400名以上の価値観のちかいメンバーと一緒に語らいましょう。⇒ご案内

毎年好例のご報告、すこし早いですが、今年はもうほぼ打ち止めなので、2012年に新しくtyk collectionに入った作品をご紹介します。
今年は、大小含め10作家、18点がコレクション入りしました。今年は数を絞り、大きなものを買ったのが特徴です。
長井朋子さんについては私の長井コレクション上、最も大きな作品で代表的なイメージとなりうる傑作を1点購入しました。
佐藤翠さんは一目見て気に入りました。ワンダーウォールで賞をとった作品、オペラ・シティでの展示でメインとなった作品、両方ともに最も大きなサイズで、紛れも無い彼女の代表作となるであろうものです。このあまりにも素晴らしき作品を2点コレクションできたのは、感激をとおりこして奇跡です。
佐藤玲さんについては、香港のフェアでの個展で、もっとも良いとおもわれる作品をコレクションでき、これで彼女の作品については、ひと通りのイメージがそろったと思います。
そして、香港の期待のホープ、李傑の素晴らしい作品を手に入れたのは嬉しい限りです。
非常に充実したコレクションとなりました。



<2012年のコレクション作品>(購入順)
長井朋子
宮崎浩太
熊野海
徐美姫
佐藤翠
ダミアン・ハースト
宮永愛子
Lee Kit (李傑)
佐藤玲
村上隆(エディションポスター)

技法別の作品の内訳は、
ペインティング 7点
写真 1点
立体 1点
ポスター 4点
木版画 1点
ドローイング 3点 ※佐藤玲作品 写真にドローイング

逆の銃 reverse pistol 2012 Photo print, acrylic, water-based paint on canvas unique 910 x 1167 x 28 mm



長井朋子 とても贅沢な1日 Very Luxurious Day 2011 oil and glitter on canvas unique 227.0 x 182.5 cm


佐藤翠 Walk -in closet 2009 acrylic on cotton unique 227.0 x 182.0 cm

佐藤翠 Closet with flower carpet 2012 acrylic on cotton unique 193.9 x 259.1 cm
Damien Hirst Manganese Chloride 2011-2012 woodcut print on paper 1inch spots unique sheet size 12.7 x 12.7

宮崎浩太 Spirit photographs 2011 oil on canvas unique 45.5 x 53.0 cm

熊野海 Drift Away 2011 acrylic on canvas unique 53.0 x 53.0 cm
徐美姫 JO, Miki SEX (no.20) 2005 Gelatine Silver Print Ed.2/23 42.5 x 54.1 cm


Lee Kit (李傑) Vaseline – with 2012 Acrylic, emulsion paint and inkjet ink on acidfree board unique 26.38 x 24.41 inches
67 x 62 cm


なお、2011年については、こちらを参照ください。