
「意識が高い系」という病気(常見陽平)
常見陽平さんの新刊が、「意識が高い人」を題材にしていると聞いて、ぶっとんだ。
常見さんからは、意識が高い人をテーマにして執筆予定なんですよと聞かされていたが、まさかこんなに挑発的な本をほんとに出されるとは、さすが常見さん。ほんとに面白い。
早速予約をいれた。
常見さんによれば、
「意識が高い学生w」とは、学生生活、特に就活に前のめりで取り組んでいるのですが、何かズレていて滑稽な学生のことを指します。」(http://news.nicovideo.jp/watch/nw270962)
とのこと。
ところで、私も、いわゆる「意識が高い」ひとについては、トホホという感じでみている。
意識が高いのはいいのだが、意識が高すぎるのだ。
高すぎる、というのが特徴である。もしくは、意識だけが高い、というか。
このままではいけない、日本はダメだ、もっとスキルを高めないといけない、海外で働きたい、起業したい、お金儲けもいいけど社会に貢献したい。とても意識がたかく、目標が高いのはいい。
ただ、かれらは目標だけが高すぎることが玉に瑕だ。
その目標に、ストレートに合致しないものは、不純なものとしてバッサリ切り捨ててしまう。合致しないことをしているひとを、軽蔑したり、見下したりすることもある。
やりたいことが
・ダイレクトに
・純粋な形で
・今すぐ
できてないと、「くだらない」と切り捨ててしまうのが特徴だ。
これが、意識が高すぎる人が、世の中から嫌われたり、揶揄されたりする理由だろう。
冗談のような例えだが、スポーツの例えでやってみよう、
意識の高すぎるひとは、
「目標はメジャーリーグ」
と発言してはばからないのと一緒だ。だたこれだけなら、すばらしい目標だ。
しかし、そこで、まず日本のプロ批判をしてしまう。
「日本のプロ野球なんてだめだ、メジャーリーグ最高」
ここで、まず反感を買う。
そして、極めつけに反感を買うのは、メジャーリーグに入るための実践をしていないことだ。
「メジャーリーグにしか興味がありません」
とか平気でいってしまう。つまり、日本のプロ野球で実績をつんで、メジャーに入るとかは問題外。
さらに、メジャーリーグでも、3Aや2Aなどのマイナーリーグがあって、そこで成果を出さなければメジャー入りなどもっての外なのだが、
「マイナーリーグに興味はありません。メジャーリーグにしか興味はありません」
と断言する。
なんて意識がたかいのだろうか。
「大学野球でプレイするなんて時間の無駄。メジャーリーグでのプレイこそが大事」
意識が高すぎる。
この構図を頭にいれて、以下の文章を読んでほしい。
「お金儲けに興味はありません。社会に貢献しなくては意味がありません」
「尊敬できるひととしか、お話したくありません」
「起業にしか興味がありません」
「世の中を良くしない会社は糞」
「カンボジアの未来に貢献したい」
とか言い放つ。
日ハムへ入団する男のほうが成功への近道だよ
とか、
カンボジアでボランティアもいいけど、もはや韓国人やインドネシアの華僑はカンボジアの値上がりしそうな土地を買いあさっているよ
とか、ささやかなアドバイスをすると、
「どうして、若者の未来を否定するのですか」
「やってみなくちゃわからないじゃないですか?」
というので、ぜひやってみて成功してほしい。
僕も意識が高いので、、「成功した意識の高い人」だけとしか話したくない。
なお、健全に意識を高めたい人は、私がファシリテートする会員制コミュニティでお待ちしております。
(注記)
文中は大谷選手のことそのものではない。彼は学生時代に実績No1だし、マイナー修行も自覚している。彼の場合は意識が高いというより、賭けにでた(がやっぱり辞めた)という。意識が高いとは違う。
(参考リンク)
意識が高い学生でいいじゃないか http://www.ikedahayato.com/index.php/archives/10449
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