AKBが外資系だったら?丸坊主騒動にみる処分の違い

AKBのメンバーが恋愛禁止のルールをやぶってお泊り愛したのがばれて、丸坊主になって許しを請うという事件が発生した。
これに対してどういう処分がなされるのはよくわからないし、ファンがどういう意見をもっているのかはよくわからないが、まさにこの構図が、あいまいなルールと、お目こぼしによる権力という、まさに僕がいちばん嫌いなものが濃縮ウラン並みに濃縮されているのでひとこといっておこう。
AKBでは、恋愛は一切禁止、ということになっている。しかし事実上、思春期の女の子が恋愛を禁止されても、守れるわけではなく、こっそりと恋愛することになる。そして、そのうちの一部がマスコミにバレることになる。
すると、ルール上は恋愛禁止だから、はじめから禁をやぶっていることになる。この時点で「裏切り行為」ということになる。
それに対して、必死の「反省」をしてお涙頂戴で、坊主になったり、涙を流したりするわけである。
その「情状酌量」が聞いて、クビにせずに左遷としたり、坊主にまでなったのだからと、処分を軽くしたり、それ自体をネタにする。
こうすることで、メンバーはますます、AKBという団体と、秋元康の意思決定に隷属し、まるで奴隷のようになる。
これは、典型的な奴隷隷属のマネジメントでされているものである
このプロセスを1-5までのステップで説明する

①守れない(またはグレーな)ルール
極めて厳しく、かなりがんばらないとまもれそうにないルールを設定して、厳罰を科すことをしらしめる。
②異端者
はじめから守るのが難しいルールなので、かならず意図しなくても破ってしまうひとがいる。それを、禁をやぶった、裏切り者として吊るし上げる。
③吊し上げ
本人としては、悪気はなかったということなのだが、ルールはルールということで、問題になって吊るし上げがれる。
④懇願
厳しいルールを、意図しないでやぶったのだからと、本人と周りが許しをなんとか請うようになる。この構図においては、支配者が謝れと一切いわなくても、本人と周りが「空気」をもって、自主的に謝ってくることになる。
そこで、土下座、涙などを繰り広げられ、結果として、今後は支配者のいうことをさらに聞くことを約束して、最終的な許しを求める
⑤許しと隷属
メンバーが心身ともに隷属することを条件に、支配者はそのメンバーを許す
こうして支配が完成する
このポイントは、最初に、守れそうで実際はまもることのできないルールを設定することと、それを破った人を徹底的に非難するが、本人が誤り、支配者に隷属を誓った場合は、許すということである。空気が情勢され、違反者はえもしれない圧力によって、頭を丸めたりするという行動を追い込まれることも特徴だ。

この結果、メンバーは支配者に完全に、隷属するようになり、支配者はその裁量でなんでもおこなえるようになる。これが、支配と隷属、ルールによらない裁量マネジメントだ。
ちなみに、日本の支配構造はこれである。
いちばん身近な例をあげると、道路交通法だ。あれはいくら善良な市民が守ろうとおもってがんばっても、絶対に守れないようにできている。
最初からまもれない糞ルールだ。なので、警察官の裁量しだいで、いくらでも違反にできる。そして、違反は違反で、裁判してもそういう法律なので勝ち目はない。そうなると、違反者は、警察官にうまく媚をうって、いくつかの違反はなかったものにしてもらうという交渉をすることになる。交渉といっても、警察官が一方的に強いわけなので、警察の気分を損ねないように、ひたすら反省を示すこいとによってのみ、違反が軽減される。こうして警察官は、法律を裁量で運用する権力を手にいれる
同様のことが、当局による業界支配にもつかわれる。
①実態とかけ離れた、規則のための規制をつくる。いわゆるグレーな規制。
②多くの業者は、それを真面目に守っては商売にならないので、事実上違反状態で運営せざるを得ない。当局は、見て見ぬふりをする。
③当局は、2,3の業者を調べて、違反を摘発する
④違反は違反なので、このままでは営業停止を食らうため、当局のいうことを丸呑みする
⑤処分が軽減される
このようにして、当局は業界を隷属させるのである。グレーな規制が当局の権力の源泉だ。
なお、この構図は、別件操作、別件逮捕の構図とも一緒だ。①のルール設定において、誰もが容易に違反状態になるようなルールを設定すれば(ダウンロード違反のような)、他の犯罪の操作のさいに、その別の違反を口実に操作したり、逮捕できたりする。

さて、AKBが外資系だったら、どうなっているか。
たぶん、こういうことになっているはずだ。

<ルール>
恋愛は自己責任で行う。ただし、報道された場合、タレント価値を著しく損なうので、クビ(契約解除)とする
という感じなるだろう。恋愛は、禁止はしない。してもいい。でも、バレるリスクもある。バレたらクビだ。原則自由で、リスクをとってもいいけども、失敗したらクビ。
この場合、丸坊主になったひとも、HKBに左遷された人も、有無をいわさず、クビ(契約解除)ということになる。
最初っから最後まで透明である。

・思春期の女の子に恋愛するなというのは無理なので、恋愛はどうぞご勝手にという現実性
・ただし、バレないようにやれというわかりやすいルール
・バレたら契約解除というリスクとのバランス

うまい制度設計になっている。
此処には、第三者が口をはさんだりなんたりするようなこともなく、完全に透明なので、この条文だけみて運用できる。恋愛バレしたメンバーもクビになるだけなので、恋愛したことに対して謝る必要はない。恋愛事態は禁止ではないので、恋愛したことで、倫理的な責任を負う必要もないし、雇用主もこの点を責めることはできない。倫理的に責めるのではなく、契約解除して終わりである。
これが外資系的な、グローバルなやり方である。
ルールによるマネジメントと、裁量とお目こぼしのマネジメントの違いを説明したが、
日本の場合、ほとんどが後者によって運営されている。
はからずも、こんなに小さなAKBという組織ですらそういうことになっているということがよくわかったというのが、今回の話であろう。そして、この構図が、私がもっとも忌み嫌うものであることはまちがいない。

【ノマド研究所5期会員募集のお知らせ】人生は短いです。あーやりたい事があるのに、何か思い切って一歩を踏み出せない自分にいらいらする、もっと自由に生き見たいのに。ノマド研は、ノマド的な生き方を志向するひと、ノマド的な生き方を実践するひとのネットワークです。400名以上の価値観のちかいメンバーと一緒に語らいましょう。⇒ご案内