就活うつ自殺:「甘ったれるな」も「全員が正社員になれる社会を」も両方違う。

就活自殺が問題になっていると聞く。

どうも、次々に採用試験で落ちまくった結果、自分が否定さた結果になって、鬱になったり、自殺に追い込まれてしまうのだという。

このようなことが起こる背景は、社会と本人の思い込みというものがあるのだろう。
大学を卒業して、安定した良い企業に入ること、これが唯一のキャリアになってしまっていると、
それから外れた自分が情けなくてもう人生終了ということになってしまうのだろう。

就活自殺の原因は、まずに、
大企業の正社員だけが唯一の正しい生き方で、残りの生き方はそれができない奴の落ちこぼれ
みたいな価値観を如何になくすか、ということだろう。

非正規雇用の叩かれかたも尋常じゃない。非正規だったら人間ではないみたいな感じで、社会全体が非正規をなくせ、正社員にしろで叫んでいる。これでは、非正規になったら、人生終わりが宣告されたと同じみたいな感覚に陥ってしまうのも仕方がない。

一方で、学生側の期待値も高すぎるということもある。
もはや、日本には仕事が無い。

日本の大学生は、学校を卒業したら、就職するものだと教えこまれている。働くもんだと教えこまれている。実際は、日本の学生にかつてのような仕事の量はないというのに、大学を卒業したらみなが正社員の仕事にありつける(ありつけなくてはいけない)という期待感がある。

学生には、せっかく大学を出たのだから、仕事につけて当たり前という期待感と願望がある。
だからそういう高いプライドが、現実に打ち砕かれたときに失望も大きいのだろう。

英語も喋れないふつうの大学生がなんのスペシャリティもない文系の大学を卒業しただけで、職があると思うほうが、他の国の感覚からしたら驚きである。

彼らの国では、そういう大学生はまちがいなく100%就職できないので、「当たり前の話」で一蹴されるだけだろう。
そういう意味では学生側も、自分の実力を知らずに、落ちるべくして落ちることを繰り返しているのかもしれない。


就活自殺には立場のちがう2つの言い分があるように思える。

「甘ったれるな!就活ごときで、何をいっている、社会にでたらもっと辛いことに向き合う必要がある」

といった、高度成長脳による”努力がたりない若者”という視点での見かた。

一方で、

「普通の学生が、普通に正社員の仕事につけるべき。会社は若者の雇用を支える義務がある。差別なく、普通の若者を正社員で雇用せよ。」

といった社会党脳による “企業は雇用を守れ” みたいな思考。

これは、両方ともおかしいと思う。願望でしかない。

産業構造の変化は、個人の努力でなんとかなる域を超えているし、だれもを正社員にせよシュピリッヒコールを上げても叫んでも何もかわらない。

仕事が無いということではぶっちぎりの先進国のヨーロッパでは、若者が就職できないということのほうが当たり前で、就職できるほうが珍しい。スペインでは若者の失業率は40%だ。

ベトナムやカンボジアなどのバックパッカー宿に止まると、客のほとんどがヨーロッパからの若者だ。彼らに、仕事は何をしているのかと聞くと、殆どの人が失業中と答える(苦笑)。

大学を卒業したが仕事がないので、「しばらくアジアで遊んで、景気がよくなったら国にもどって仕事を探すよ」みたいなかんじで1年くらい旅をしているひとも多い。
日本からしたら、なんだそれとう世界である。

彼らは、学校を卒業してどうせ仕事なんて無いというのが常識になっているため、
仕事がなくても、追いつめられることはない。悠々自適に旅行して楽しんでいる。

そういう意味で、

大学を卒業したら就職できるという幻想をふりまく社会党脳と、すべては努力がたりないという高度成長脳、両方の考え方に板挟みにされて、鬱と、自殺を生み出している。

必要なのは、もっとリアルに現実をみることと、気楽に考えることだ。

解決方法としては、

①雇用を増やす
②期待値を下げる

というのがあるだろう。
雇用を増やすのはそうそうにできそうもない。雇用の流動化が進めば若者に仕事ができるということを書く人もいるが、流動化が進むと、新卒採用がなくなり、経験者を優先して採用することになるので、さらにノースキルの若者の失業は悪化する

なので、②の期待値を下げるとうのが大事になっていくだろう。

大学のキャリア教育は、どうやって良い企業に入社するのか、ではなく、
どうやって食っていけばいいのか、ということにシフトせざる得ない。

だから、学生のうちに、

③自分で仕事を始める

という選択肢も考慮にいれておくキャリア教育も必要だ。

会社に就職できない場合がほとんどだとわかっていれば、なんとか自分で食えるように、
スペシャリティのあるスキルを大学生のときから磨こうという切迫感がうまれるだろう。

もう一つは、視点を広げて、

④雇用があるところ(別の国)に行く

ということだ。
現在、アジアでの日本人の雇用ニーズは凄い。

例えばインドネシアなんかは日本人バブルである。現在では、ジャカルタにいけば日本人であるということだけで、ほぼ就職は問題ない。

なので、1-2年、非正規でもバイトでもなんでもいいので、最低限のスキル(営業職などがマナーや作法をみにつけられてよい)をみにつけて、あとはインドネシアに行け。
そうしたら間違いなく仕事は見つかる。

⇒続編をかきました。

英語も喋れないノースキルの文系の学部生はどうすればいいのか?

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