ノマド研究所活動レポート(2016/10/04)ストレス反応の特効薬/気質/気質自制心と意志力/IQではないものの影響が大きい

さて、子育てシリーズの続きです。幼少期の環境はその後の人生に、かなり大きな影響を与えることがわかってきました。ただし、必ずしもそれだけで人生が決まるわけではないことも(幼少期だけで決まったら切なすぎますからね…)。(続きはノマド研にて)

【子育てシリーズ04】ストレス反応の特効薬
子供の頃にストレスや逆境にされされると、前頭前皮質に影響がでて、自己コントロール機能の発達がおくれるということでした。これを防ぐにはどうすればいいのでしょうか。もちろんストレスがない環境が一番ですが、ストレスがあっても対処があるといいます。

ラットの実験ですが、子供のラットにストレスを与えて、親元に戻します。その際に、ある親ラットは、どこもをなめたり毛づくろいしますが、別の親はなにもしません。

このとき、親ラットが毛づくろいをすると、子供のストレスホルモンの波が引くらしい。

これに注目し、毛づくろいする親ラットと、そうでない親ラットにわけて、その子供の発達の影響を比べました。より毛づくろいするラットの子供は迷路をぬけるのも、好奇心もつよく、社会性があり、攻撃性がひくくて、なんと、健康で長生きだったといいます。

毛づくろいという行為というより、それがストレスホルモンを低下させたことで、体の生育に影響をあたえたわけです。

実験結果にたいして、遺伝の影響を排除するため、親を交換して再実験もおこないました。結果は、子供の生まれついた遺伝能力は関係なく、純粋に親の行動だけが、結果をもたらしたとのことです。

さらに人間に関しても同じような結果が研究されて、おおむね似たような結論がでているようです。

人間の場合は、けずくろいに相当するのが、アタッチメント(愛着)という行為。ちょとした手助けや、気遣いを示したりする、ごく普通の親切なかかわりだそう。これが、特別な家庭教師などよりも、子供の将来に大きく影響するのだといいます。

重要なのは、ストレスがあっても適切なアタッチメントがあればストレスを帳消しにできるらしいこと。アタッチメントにより、(ネズミのように)悪い環境要因があっても、それを打ち消すことができるということのようです。

「生後1ヶ月のあたいだに、泣いた時に親からすぐにしっかりとした反応をうけた乳児は、一歳になる頃には、泣いても無視された子供よりも自立心が高く積極的になった。就学前の時期には同様の傾向が続いた。つまり、幼児期に感情面での要求に対して親が敏感に答えた子供は自立心旺盛に育った」

とありました。

これは、泣いてもあまやかすな、とは逆の結論です。親からの温かいケアは子供が安心して外の世界にでていくために安全基地になると書かれています。

1歳くらいまでの愛着関係が脳の発達にあたえる影響は大きく、その「効果」は(続きはノマド研にて)

【子育てシリーズ05】気質
黒人とヒスパニックの貧困層を受け入れて教育成果をだした伝説のスクールがあるようです。イエール大学卒業の20代の人がおこなったKIPPというチャータースクールは、これらの生徒を、NY州5位の学業成績にしたらしいです。

8年生のときに9年生の課程をおえた生徒や、数学に長けた生徒など、全員が私立か教区立の高校に入れ、大成功をおさめたように見えました。

しかし、その生徒の大学卒業率は21%だったというのですから、ひどいものです。

結局これらの生徒は高校に入ると共に成績が急低下してしまったのだといいます。

どうも中退せずに粘れる生徒は、KIPPスクールでの成績がトップだった生徒ではなかったということなのです。楽観的だったり、柔軟であったり、人付き合いに機敏で、悪い成績をとってもすぐに立ち直り、次回はもっと頑張ろうと決意できる生徒だったといいます。

そこでKIPPスクールも、これらの「気質」を教育できないかという取り組みをはじめます。気質を教育することができるのでしょうか?

「オプティミストはなぜ成功するか 」という本を参考に、ポジティブ心理学という分野の研究成果を取り込んだといいます。この本では、何時の時代、どの文化でも変わらない、普遍的な利益を産む性質というのは何かを判定する科学的な研究とのことです。

これは、性格とかぶりますが、性格というと、かわらないもの、かえられないもの、うまれつきのもの、という感じでとらえられてしまうのですが、気質というのは、トレーニング可能で、あとから習得できるのだといいます。

気質の強みの科学では、(続きはノマド研にて)

【子育てシリーズ06】気質自制心と意志力
では、気質のうち大事なものはどれなんでしょうか?ここでは有名なマシュマロテストというのが引用されています。スタンフォードの教授のウォルター・ミッシェルの研究で、4才児の自制心をテストするものでした。

4才児におやつを置いておき、実験者はすぐ戻ると行って部屋をでる。戻るまでまっていたら、おやつが食べられる。でも、今すぐたべたいときは、呼び鈴を鳴らすと戻ってくるから、そしたら食べられる。しかし呼び鈴をならさず、戻ってくるまで待っていたら、2倍のおやつが食べられる、というもの。

要するに、我慢強く待てば2倍。今すぐたべたら1倍というゲームです。なんか将来の利益をとるか、今すぐの利益をとるかというタイプのゲームですね。

おやつを15分我慢できたこともは、30秒しか我慢できなかったこどもに対して、学力検査の平均得点が210点たかかった。

読み替えテストというのがあります。日本でも就職試験などでクレペリンテストと呼ばれるものがあってそれに近い。退屈で骨の折れる作業をずっとやらせるというやつです。

これには根拠があるらしいです。クレペリンテストはともすると、単純なことをやる事務能力のスピードを図っているものと誤解される。つまり、そんな能力は機械にまかせれば一瞬でできてしまうため、いくらその能力をはかってもしかたないと。

どうやらそうではなく、この世界一単調でつまらない作業に、気持ちを集中できるための能力を、測っているらしい。見返りがなくても、他人よりも真剣に取り組むことができるという、内なるモチベーションを燃え立たせる力ということのです。

中には、これといったご褒美がなくても一生懸命取り組む気質の人がいます。それがクレペリンテストなどで測っている能力で、目に見える見返りがなくても、内なるインセンティブにより、人より懸命にものごとに取り組むことができる力です。

結局は生得のIQよりも、自発的に、ご褒美がなくても継続して取り組めるひとが、(続きはノマド研にて)

【まとめ】IQではないものも影響が大きい

幼少期のアタッチメントがストレスを軽減させたり気質が中退率に影響したり。IQなどの、測りやすいもの以外のものが大きな力を持っているようですね。そういったものは変えられないと思いがちですが、どうやら鍛えられるようで、その点が希望の光ですね(続きはノマド研にて)

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