2014年アートコレクションの総括

毎年恒例のアートコレクションの総括です。

2014年に新しく tyk collection に加わった作品を紹介します。

今年の購入作品は、11作家、28点。内訳は、次のとおりです。

版画 8点
紙・ドローイング・コラージュ 12点
立体 1点
ペインティング 4点
写真 3点

昨年までとガラリと傾向がかわりました。昨年はペインティングが多かったのですが、今年は紙の作品が大幅に多くなりました。大作というより、小型の良質なものを少しづつ集めた結果です。

また、ベトナムに引っ越してしまった関係もあり、あまり新作を見れていません。そのため、実績のある作家のものをオークションやプライベートオファーなどで集めるのが主体となりました。海外アートフェアには殆ど出席したので、トレンドは理解できています。

コレクションの主軸は2013年から続いて「もの派」およびその周辺の作家です。菅木志雄、榎倉康二を主軸にしています。菅木志雄については、ひと通りのコレクションが完成しました。よい作品ばかり買えたと思います。値段が高騰する直前だったので、今後はこれ以上のものは買えないと思います。ラッキーでした。

また、グラフィティの作品を初めて買いました。この分野はまだまだ未知なことが多いですが、たいへん興味深く、今後も知見を深めていきたいです。

コレクション作家(コレクション順)

関根伸夫
原口典之
菅木志雄
榎倉康二
RYCA
栗田紘一郎
長井朋子
松陰浩之
小西紀行
風能奈々
ユアサエボシ
Andy Warhol (after)

以下、主要なものを紹介します。

konishi

小西紀行 無題
紙にオイルで書いたものですが、小品ながら迫力のある作品。初めて小西さんを買いました。素晴らしい作家です

CIMG9557RYCA Trooper Glow in Dark

キャンバスにスクリーンプリント。蛍光塗料でプリントされており、夜に光ります。10点ならんでいるやつのうち、色味のちがう2点を購入しました。並べて飾るとかっこいいです。

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長井朋子 しだれざくら 2008
アクリル、油、キャンバス 130 x 162 cm

最初期の作品で、本当に素晴らしい。そして、毎年書いているという枝垂れ桜シリーズの第一号とのこと。オークションで買いましたが、出品していただいた方に感謝。

 

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風能奈々 地価の湿度と紙の手触り

紙に木炭です。風能さんは最初の個展以来のコレクション。風能さんのダークで深い世界が木炭によって夢の記憶を再現したように描かれます。100点ほどあるものをすべて見せてもらい、この1点を選びました。ギャラリーのかた全部見せていただくのにお付き合いいただきありがとうございます。

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菅木志雄 無題

1979年のドローイングで、黒い方眼紙を黒いインクで塗りつぶしており、模様のように見える部分が元々の紙です。写真ではマテリアルな感じがわかりにくいとおもいますが、本物は実に素晴らしい。パーフェクトな作品と思います。写真の他に3点あり、計4点のセットで購入しました。

IMG_0535

 菅木志雄 樹下草怨シリーズ

2008年に、書籍とセットでつくられたもので、100点あるようです。木のボードに、ピンを留めて作ってある実に菅さんらしい作品です。写真をみた第一印象は何だこりゃチープな・・とおもいましたが、実物をみると、なんと実に素晴らしい作品でした。部屋の小さな壁にちょっと飾っておくのにこれほどかっこよくておしゃれなものは無いでしょう。

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榎倉康二 干渉 (上)、無題 (下)

いずれも版画(ed.20)ですが、シルクスクリーンに、油を刷っていて、実際に油を散らしたように見えます。にじみかたも、それぞれごとに違い、作品のコンセプトにつながっています。

干渉のほうは、大きなキャンバスでも同様の作品がつくられており、その小型版といえましょう。横100cmほどある作品で、版画でこれほど大きい物は珍しい。稀有な作品とおもいます。 干渉シリーズは何点か存在するようで、合計4点を買いました。

enokura

 

榎倉康二 Drawing B-22

最後に、2014年最大の買い物で、もっとも重要な作品を書いておきます。榎倉康二の巨大なドローイングで、紙に廃油をしみこませ(左側)、右側はパステルで書かれています。緊張感に溢れ、見る人を圧倒させる傑作です。

幅2mの大作で、このシリーズのなかでは最大とのこと。榎倉康二は、オリジナル作品がほとんど流通しておらず、いままで版画しか手に入ってませんでした。最初のオリジナル作品が、この稀有の大作となったことは夢のような出来事です。

振り返ってみると、2014年は、それほど活発には活動していなかったものの、コレクションの充実度合いという意味で言えば、中核の中核になりうるような最高の作品をいくつか手に入れることができました。

作品探しや、情報提供にご協力いただきました、オークションハウス、ディーラー、ギャラリーのそれぞれのご担当者様に感謝いたします。購入した作品は大切にし、いずれまとまった形でお見せ出来るようにしたく思っております。

さて、2015年ですが、いまのところコレクションの方針は未定です。ここ数年あつめてきたもの派の作品がもう集めるのは限界に達してきているので(値段が上がっているため)、2015年は、再び若手作家の作品を広く集めることを考えています。

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