「面接は私服のワナ」に読者激怒 「そんな会社、こちらから願といわれて、い下げだ!」
という記事を読んだ。要するに私服でOKだという面接にジーンズでいって、撃沈した学生が怒っているという話し。
「私服という指定をしているのに、ジーンズではなく、ビジネス・カジュアルを期待するなんておかしい」
といったもの。
そこでドレスコードと、その解釈について解説しておく。ドレスコードは国や地域によっていろいろあるので、これが唯一の正解ではないが、保守的な見方なので、これ以下になることはない線だと思っていただければ良い。
ブラックタイ・・・・これは簡単、タキシードを着ろということ。ブラックタイというのはタキシードの別名のことである。
ビジネス・・・・パンツ、ジャケット、靴に、ネクタイをしめろというコードだ。ジャケットとネクタイをしめていれば、ビジネスとみなされる。
カジュアル・・・・ネクタイをしないのがカジュアルだと捉えるのが簡単。ただし、ジーンズではNGで、ジャケットとシャツ、綿のパンツでいいので長ズボンを着用のこと。革靴を着用のこと。ビジネススーツを着ていてもネクタイをしない場合、カジュアルだと判断するのが保守的な考えである。
さて、ここでやや混乱になりそうな用語があるのだが、ドレスコードとしての「カジュアル」と「カジュアルファッション(注1)」は意味合いが違う。
ドレスコードでいう「カジュアル」とは、「ジャケット、襟のあるシャツ、長ズボン、革靴」といった意味である。それに達しないのは、カジュアルではなく、「ノードレスコード」または「ラフ(普段着)」である。
それ以外=つまりノードレスコード・・・・ポロシャツ、スポーツウェア、Tシャツ、ウォッシュされたジーンズ、スニーカー、短パン、サンダル。これはは、ドレスコードがない領域だ。別名普段着ともいう。
つまり、超簡単に言うと、上着とシャツと長ズボンと靴があるかどうかで一つの線引がなされていて、ネクタイを締めるかどうかで2つ目の線引があって、タキシードを着用するかで3つめの線引がある。この3線引を覚えておくと何かと役立つ。
さて、面接で「私服でかまいません」というのはどういうことだろうか。
私服とは、本来の意味では、自分で選んだ服ということだ。私服の対義語はスーツではなく、制服だ。
○私服⇔制服
×私服⇔スーツ
つまり、「規定の服はないから、TPOにあわせた格好できてください」ということ。それが私服の意味である。
「なんでそんな格好してきたの?」って面接官にいわれて「私服とかいてあったから」という答えは成り立たない。私服とは、あなたが選んだ服なのだから。
面接という場面を考えた場合、「面接は私服でOK」というのは、もっとも保守的な言い方をすれば、「ビジネススーツでなくていい」といった程度の意味である。
ここが問題のギャップだろう。
学生は、
私服とは → 「普段学校や遊びに行くような格好、ノードレスコード」
と自己流の解釈をしている。なので、ジーンズや、スニーカー、といったものを着て行ってしまう。
会社側は、
私服 → 「面接という場にふさわしい格好であれば一律に服装を規定しない。あなたがドレスコードを選びなさい」
という意味だ。
これは罠でもなんでもない。この意味合いからいえば、一般的なビジネス面接において選択すべきドレスコードとは、先ほど説明したドレスコードのうち、「ビジネス」に相当する。
つまり翻訳すると、「リクルートスーツでなくて、ブレザーや、綿ジャケットや、シャツの柄も色も自由ですから、そのかわりジーンズ以外の長ズボンと革靴をはいて、ネクタイをしてきてください」というもの。
もちろんこれもケースバイケースなので、会社の雰囲気がくだけていて、説明している社員もノーネクタイなのであれば、自分もノーネクタイでいっても「場にふさわしい」といえる。つまり、まさにTPOなのだ。
とはいえ、ホリエモンはTシャツだったし、それで通してもいいのでは意見もある。あえてTシャツで通して、自分の主義を貫くのはありだとおもう。リスクはあるけど、それはそれで、いいとおもう。
それに、ホリエモンは自分の会社や自分の主催の場や自分が会見を受ける場でTシャツをしているのだから、別に勝手だろう。貴方が主役なら、好きな格好をすれば良い。
ただし、ホリエモンですら、天皇陛下の園遊会に招待されたら、モーニングを着用するだろうが。要するにそれがTPOということである。
*カジュアルというのは「くだけた」「形式張らない」という形容詞であって、カジュアルなスーツ、カジュアルなタキシードというのもあるわけだ。
<追記>
検索したらこういうのを↓ビジネスカジュアルと称しているものがありますが。これはビジネス・カジュアルではありません。遊びのための、ラフな格好ですので、気をつけてください。ビジネスにはふさわしくありません。
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