シンメトリーとモンスター 美しき群論の世界

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シンメトリーとモンスター
タイトルだけみると、なんのこっちゃと思います。怪物の話ではありません。数学の「群論」についての本です。
最近相次いで群論に関する本が翻訳されました。
「なぜこの方程式はとけないのか?」
「代数に惹かれた数学者たち」の2冊。
両方読みましたが、5次方程式のところが話の中心で食い足りませんで、本書でようやく、いちばん興味深いところに触れることができました。
内容は、有限単純群の分類に関しての歴史。
マシュー型、散発型の群がみつかり、リーチ各子の話、J群、フィッシャー群とつづき、モンスター群が発見されるまで。そしてモンスター群からわかった驚くべき事実。



数学における発見は、どんなノンフィクションよりも、驚異的な真実を含んでいて最高に面白い。

群というのは、きわめて抽象的な数学の対象で、大学で数学を専攻でもしない限り習わない。とにかくわかりにくいので、いままであまり本は出版されてなかったのだが、かくも深遠な世界がひろがっているとは。
「群」書くとむずかしいが、英語でいうと「Group」ようするに、なんかの集まりなのだが、そのGroupで、最大かつ例外的なものは、

808,017,424,794,512,875,886,459,904,961,710,757,005,754,368,000,000,000


個の要素を持っている。
これだけの数の種類のカードがあるトランプなりトレーディングゲームがあると思うとなんとなくわかるかも。
意味がある数でも最大級の数字。

それから、有限単純群の分類という偉業についても知る価値がある。
有限単純群の分類というのは、要するに無限に考えられるすべての群をタイプわけしましょうという研究で、20世紀に人類が成し遂げた知の偉業のなかでもとりわけすごいものだ。
あまりに一般的でないネタなので、たとえば一般相対性理論のように大衆には知られていないが、知の偉業感でいうと、ダントツ級だといえる。

26の散発型単純群の中には発見者の名前をとった、SuzとHNというのがある。鈴木通夫、原田耕一郎の名前だ。日本人が大きな業績を残しているということも知っておきたい。

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