提言をする媒体としての「出版」という役割の終わり

紙の書籍と、電子書籍の役割について、最近いろいろ考えている。

いま、ベストセラーになっている本は、なにかネタ的に目新しいものではなく、どちらかというと学問の紹介本だったり、レシピ本だったり、ダイエット本だったり。大衆むけなのである。

出版(紙)というのは、なにかについて研究成果をまとめたり、自身の主張の集大成として、著書をだす、ということにはとても大きな意味があった。くわしくは、著書にまとめて主張というかたちだ。提言をするなら著書で、という形が、やっぱり究極の形として好まれていたと思う。

しかし、結果は、いい本を書いたのに、革命的な提言をしたのにうれない。下手をすると2000部くらいしか売れず、発売数週間で店頭から姿を消してしまう・・・・。

つまり、売れる売れないと、いい本、悪い本はあまり関係ない。

これは、他のジャンルの例をみればわかる。音楽とかでもメジャー流通にのり、100万部売れる音楽が、音楽的に秀でているとはおもえない。一方、とても新しい試みをして、よく作られた音楽はメジャーとしては売れにくい。

結局、すでに、紙の本の市場というのは、どんどんと、音楽やテレビのような、ひらぺったりマスむけの市場になってきているように思える。

つまり、紙の本は、売れる本をつくって儲けるための市場であって、著者が自分の成果や提言を発表する市場ではないということなのだ。これに先日気づいた。

紙の出版は、書店の店頭で、何の予備知識もないひとが手に取るようなものを作らないとだめ。よくもわるくも平ぺったいものを作る必要がある。テレビ番組と同じだと思う。

一方、電子書籍は、著者のキャラクターや、著者の考えに深くつながっているひとが買ってくれる傾向があって、これは、より深い主張や論評でもファンは買ってくれる。同人誌みたいなもんだ。

なにがいいたいかというと、これからは、自分の主張や評論は、むしろ電子書籍で発表したほうがいいということだ。これなら価格を安くできるし、200ページ書く必要もないし、多くのひとに瞬時に伝わる。

すでにこのブログもそうだけど、普通にいって数千アクセス、ヒットするときは5万アクセスくらいあって、書籍のベストセラー(5万部)よりも多くの人に届くようになっている。

 つまり、先駆的な主張や論評をして、世の中に訴えかけていきないたらば、むしろウェブ媒体+電子書籍という方法のほうが絶対にとどくわけだ。実際、こういった電子書籍関係の論評も、ウェブ媒体のほうが圧倒的に届けたい人に届くだろう。

私自身、電子書籍は、すでに2冊だしていて、「コンサルタントの読書術」はkindleのみで一万ダウンロード(すべて有料)を超える大ベストセラーになった。「英語もできないノースキルの文系学生はどうすればいいのか?」も2000ダウンロードを超えて好調である。

こちらはどちらかというと紙の本を模したものだったけれども、今後は電子書籍はもっとカジュアルにかつ先駆的に、自分の意見をいってくようなものを出して行きたいと思う。

そして、紙の本も出版を続けるつもりだけれども、もう少し平たい本に回帰するつもりだ。僕の著書のなかで一番うれたのが「3分でわかるロジカルシンキングの基本」という、初心者向けの入門書だけれども、今後は、こういった方向で行こうと思う。

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