成長しない先進国での生き方

成長しない先進国の仲間入りをして20年。
そろそろ、日本人も、生き方を転換したほうがいいことにうすうす気づいてきたとおもう。
それについては、ゆるく生きようとか、ノマド的に生きようとかいろいろあるのだけれども、どういう変化がおこっているのかをまとめてみる

つまり、
欧州のように、日本も成長経済から成熟経済になったことを認識し、
成熟経済のなかでどう生きていくかという発想に転換しないといけない

沢山稼ぐ→楽に生きる

への転換である



①経済は成長しない、税金は上がる
もう中国のように年に10%成長するようなことは考えられない。どれだけ成長政策を追求した所で、年に3%がマックスだろう。1%程度のゆるーい成長が前提となる。人口も増えていかないし、社会保障も増大する。税金もどんどん高くなる。

②僕らには社会的な蓄積がある
新興国と違って、日本は先進国だ。決定的に違うのは、社会資本の蓄積だ。
安全であり、道路は整備され、通信網は整理され、国土は美しく、医療水準も高く、飯はうまく、長寿である。
実にすばらしい日本を先代は構築してきたのだ。
これを活用しない手はない。
成長経済から、過去の資本の蓄積を最大限に活用して、資産で食べていくという構図に変えることが大事である。池田信夫氏がTPPの議論のなかで指摘した「日本は、新興国型から、英国のように過去の資本の上がりによって食っていく国に形を変えるべきだと」というのは慧眼であろう。
円が高く、資本が豊かなうちに、アジアに直接投資し、彼らの安い労働力を活用し、利潤を日本に還流させて、食べていく。

③ネットにより、幸せが増大した。
ネットにより、お金をかけなくても楽しむことができるコンテンツが莫大な量になった。
ツイッターで、議論を戦わせば、いろいろな人とつながりることができ、知的な興奮も得ることができる。
かつてないほど、精神的な豊かさは満たされるようになってきたのだ。
また、シェアノ概念の発達もこれを加速させるだろう。
シェアハウスや、自分の家を宿泊施設として旅人に提供するairbnbなどのサービスによって、あまりお金をかけなくても、世界を旅することができるようになった。
ネットにより、お金ではない幸せが信じられないほど増えているのだ。

④相対的にみると金持ちだ。
中国人の所得は、いま急成長しているといっても、平均年収66万円
日本が厳しいといっても、民間企業のサラリーマンの年収平均は430万円
つまり、6倍以上の差があるのである。
日本でためたお金をもって、アジアにいって暮らしたら、豪華な暮らしができる。
リタイアメントビザをとって、マレーシアやフィリピンで引退生活するというのも流行っている。
年金にちょっとプラスすれば、十分な引退生活ができるほど、豊かなものを作ってきたのだ

<生き方の転換>
成長を目指し、沢山稼ぐという目標 → 過去の蓄積を最大限生かして、楽に暮らすという目標

という方向への転換である。
どうせ、経済は伸びない、税金も高い。
伸びない経済のなかで、死ぬほど頑張って、年収1800万円を稼いでも、50%が税金でもっていかれてしまう。それじゃあんまりだ。今後も税金は増える一方だ。

所得を伸ばす方向性に関する限界利益が極度に減っているので(停滞と重税により)、所得の伸びを期待して自分の労働資本を追加投入するよりも、所得はそこそこに抑えて、働かない時間を増やしたほうが全体としての自分の時間の効率はよくなる。


要するに、もっと楽しろ、サボれってことだ。

一所懸命稼ぐのやめちゃえ。そんなに稼がなくても、いままでの社会資本の蓄積と、ネットの楽しみによって、普通にくらすぶんには楽しく過ごせるよ、というのが、今後の日本の生き方の模範になる。


なに?それって?
休暇が2ヶ月あって、毎日シエスタOKで楽しくいきてるヨーロッパのようではないか?
失業率20%でも、デフォルト寸前でも、仕事してないし、なんとなく楽しそう。

そう、僕らも、ヨーロッパのような生活をする時がきたのだ。
もう、死ぬほど頑張って稼がなくてもいい。
(頑張っても税金高いし、経済は伸びないし)、そこそこ仕事して、むしろ休みを沢山とって、過去の蓄積にありがとうをいって、ゆっくりと衰退するなかで、幸せにくらそうではないか。

夏休みは3ヶ月。
仕事は、週3日。
残業なし。
まあ、所得は年収250万でもいいじゃないか。
半年くらいアジアにすんで
うまい中華料理でも食べて。
子供の教育?
もう一流大学にかねかけて受験勉強させる時代じゃない。
大学は定員割れ、全入時代、だれでも入れるようになったのだ。
ゆるーく生きろ。
ニコ動してれば暇も潰れるし、
フェイスブック仲間でBBQしても楽しいし、
自家菜園つくって自分の野菜はそこで調達
おいしいサラダをつくって
朝からカレーでも煮込んで、
それでそこそこ満足。

実際引退した老人がやっている生活とはそんなもの。
日本全体が過去の蓄積をいかして引退した老人のようにゆるく暮らす社会
それが成熟社会である。

そんな時代はいやだ?
そんあことはない。日本がもっとも平和だった300年間、つまり江戸時代とは、そういう時代だったのだ。江戸時代再び、である。江戸時代のように、宵越しのカネをもたなくても(カネがなくても)、日がな一日博打を打って、酒のんで暮らしても平和な時代を目指すほうがよい。

もちろん、それでは我慢ならぬ志の高い人もいる。世の中を前に進めなくては気持ちが抑え切れないひともいるだろう。かつての鎖国の時代では外国にも出れず辛かったかもしれないが、いまでは自由に国境を移動できる。日本がいやなら、アジアの成長国で一山あてればいい。そういうオプションも残っている。

僕らはどうやって、楽しく衰退するか。
ギリシャやスペインといった国のように自堕落で、どうしょうもない生活をすることを目標に舵取りしたほうがいい。
社会システムもいろいろと修正が必要だろう。そして、ゆるく生きることを許す時代に。
そうしないと、衰退にしたがって、息がつまってしまうだろう。

いまの若者は向上心がないとかゆとりだと言われているが、そうではない。
時代は転換しているのだ。
いまの若者はもうすでに「ヨーロッパ化」しているのだ。


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