ワタミズムと生産性 日本が取りうる3つの改善シナリオ

昨日のエントリ「ワタミズムによって維持されてきた豊かさ」については、多くのかたの実感とマッチしたのか、ひろい反響をいただいている。

前回は問題点の指摘だったが、これを解決する方向性についてすこしお話したい。

なお、前回の議論を簡潔にまとめると、

生産(お金) = 生産性(効率) x 労働投入(労働時間)

ということであるが、日本は、生産性が米国などに比べおしなべて7割り程度にとどまっている。しかし生産(GDP)では方をならべているので、その分を長時間労働で補っているというもの。

簡単な式にすると次のようなものだ。

100 = 生産性100% x 100時間 (米国) ⇒これを基準とすると

100 = 生産性70% x 140時間 (日本) ⇒これが現状なのでは?

これに関してどの変数をどう動かすかによって3つの方向性がある。

①年収150万円で豊かにいきていく価値観

70 = 生産性70% x 100時間 (日本) ・・・8時間労働を死守。

これは最近いわれている価値観で、経済成長ではなく、精神的な豊かさを求めようというもの。
競争にあけくれ効率性を追究していても疲れる。多少効率わるくてもいまのままでいいじゃないか。衰退してもいいじゃないか、江戸時代にもどったって。人生はお金だけではない。ムリに経済成長を目指すのはやめよう。収入が減るかもしれないが、物質的な豊かさよりも、精神的な豊かさを求めよう。
一人あたりGDPでたとえ3割へっても、イタリアと同じくらい。彼らは豊かにくらしているではないか。

②構造改革路線

105 = 生産性105% x 100時間 ・・・生産性向上のために大改革

これは単純明快。日本の生産性をあげて、アメリカなどとおなじ100、いやそれ以上の110に持って行こうというもの。生産性が向上した分、労働時間もへらしましょうよ。

日本の生産性の向上を阻害しているいくつかの要因、つまり、労働市場の硬直性や、資本市場のさらなる活用など、小さな政府、自由主義、という路線である。

日本には非効率な部分がそうとうにあるので、単純に規制の緩和や既得権の解体によって、かなり生産性が改善するだろう。

全体としての企業の生産性は改善するが、個々人の立場で考えると、その改善に落ちこぼれたひと、生産性の良くない産業に居るようなひとは救済されないので、セーフティネットとかの議論が欠かせない。

③さらなるワタミズム・昭和の拡大

112 = 生産性80% x 140時間 ・・・労働時間と生産性向上でダブルインカム!

これは、ゴリゴリの自民党系経済成長路線かもしれない。つまり労働時間やワタミズムは肯定。非効率や、既得権も温存して、精神主義で頑張る。しかし、政府が指定留守新しい産業分野で、勤勉な日本人がイノベーションを起こすので、生産性はそれなりに向上するだろう。
そして労働時間を維持すれば、経済も成長するかもしれない。痛みをともなう系の生産性向上はいろいろ面倒くさいので、先送り&封印。

要するに、現状維持の延長で、さらなるがんばりによってイノベーションを生み出せって感じである。

なお、私は②の構造改革で、日本の非効率を一掃し、豊かさを実現すべきだと考えています。

 

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