マトリクス分析:お金よりやりがいを求める若者の傾向と、その落とし穴とは?

最近世代論が多い。若い人(28歳以下)と接していて僕もよく思うのが、お金よりも、やりがいをもとめるということだ。やりがいとは曖昧なので、もう少し詳しくいうと、

①ルーチンワークではなくクリエイティビティが発揮できる仕事
②社会的に意味がある仕事

の2つである。
お金よりクリエイティビティと社会的意義を求める傾向は、検証したわけでないが間違いないと思う。
しかし、そういう彼らをdisる人も多い。仕事なんてそんなもんじゃーねーぞ、みたいな怖いオッサン。それに対して、若者も、そんなオッサンばかりで辟易するというし、会社ではやりたいことが見つからないと嘆く。そして3年も立たず辞めていく。

この構図を、コンサルマトリクスで整理した。



横軸には、自分がやりたい仕事の内容を書いている。
ひとつは若者に典型的なクリエイティビティ、もうひとつはルーチン・工業的なもの。

縦軸では、これがポイントなのだが、やりたい仕事のないようではなく、「職業意識」を書いている。
ひとつは終身雇用・依存志向、もうひとつは自律・自立志向だ。

これによって4つのパターンができる。



順番にみていこう

①「ルーチン・工業的」な仕事を欲するが「終身雇用・依存志向」・・・・社畜
これがいわゆる従来のサラリーマンだ。揶揄したいいかたで社畜と書いたが、悪い事ではない。自分の頭で考えるような仕事より、淡々とルーチンな仕事をしていたほうが楽だし、むしろ世の中のひとのほとんどは、やりがいより、雇用の安定のほうが大事であり、自由が欲しい人がそれほど多いとは思わない。
世の中はまだまだ工業で動いており、正社員・年功序列、まさに工業時代・資本主義での働き方がこれなのである。


いよいよここからが問題。


ルーチン・工業的」な仕事を欲するが「自律・自立志向」・・・・・生きていけない
フリーランスになっても生きていけないよ、という批判が多いのはこのゾーンを指しているからではないか?これは失敗したフリーランスに近い。会社が嫌でやめたりするのだが、実はルーチンな仕事しかできないしそっちが向いている。でもルーチンな仕事、コモデティ化していく仕事の領域では組織の保護ナシには生きていけないのだ。
ルーチンの仕事は資本主義の仕事である。つまり資本があって大規模に展開出来るところでないと厳しくなる一方で、個人にはまったく向いていないのだ。
このタイプは多重下請けになったり、仕事そのものが無くなったり辛いことになる。

次は若者論の核心だ

③「クリエイティブな仕事」を欲するが、終身雇用・依存志向」・・・・・若い人(やりがいクレクレ君)
この層が、いわゆる理解できない若者ということになるのだろう。
なんらかのキッカケでクリエイティブ志向になったのに、独立意識が育まれていないということだ。意識としては、クリエイティブな仕事を欲するのだが、組織としては工業化の時代の組織にはいって安定を得ようとする。それが両立しないのは明らかだ。



クリエイティビティな仕事は自分で創っていくものだが、それが工業化社会のように与えられると思ってしまう。工業化時代の仕事の枠組みに、誰かが新しいものを作ってくれるはずだと思い、与えられないので絶望する。しかし、自分からは、その枠組から外にでる勇気はない。


こういう態度にたいして、社畜サラリーマンは「甘い」と評して、「クリエイティブな仕事なんて幻想だ、諦めて会社に染まれ」と叱咤する。


絶望しすぎたひとは我慢できず、会社を辞める。が、先ほど指摘したように、既存の枠組みを超える気負いはないので、解決策は、「やりがいを与えてくれる企業への転職だ」。
しかし、同様の論理でそういう企業は存在しない。3回程、青い鳥を追い求める転職を繰り返したところでブラック企業にハマってしまう。

次に僕が追っているノマドたち


「クリエイティブな仕事」を欲し、「自律・自立志向」・・・・クリエイティブノマド/起業家
クリエイティブなことをするためには、組織や工業社会の通年にとらわれる必要はないとかんがえ、既存の枠組みを無視できる人々である。彼らは、実にクリエイティブで、奔放で、価値を生み出す。しかし、高度に自由を求めるので、企業はいかに彼らを採用し囲い込むかに腐心するが、工業化時代の組織には囲っておくことができない。


全体をとおして考えると、クリエイティブ資本の時代と、工業の時代(資本主義)における実現したいことと実現の枠ぐみ(ビーグル)のズレがこのようなことを引き起こしているのだと言える。
そして、①の社畜(工業-工業)と④のクリエイティブノマド(クリエイティブ-クリエイティブ)と2つだけが、やりたいこととそのビーグルを一致させている。
それがずれるとおかしなことになるということだ。


続きの議論は、オンラインサロン tyk projecs にて行います。
考察を深め、10月ごろ発売の私の「ノマド化する時代」に盛り込む予定です。


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